皆さまからのお便り ~2016年

 

※一般社団法人 日本秘書協会様 機関誌「秘書」2016年1月号記事「CBSクラブニュース」より

※「CBSクラブ」とは「一般社団法人日本秘書協会主催の国際秘書・バイリンガルオフィスプロフェッショナルの認定試験、CBS(Certified Bilingual Secretary)検定の合格者のためのクラブ。
CBSはバイリンガル秘書の検定試験として登録商標されています。

 

■第21回CBSクラブ東西交流会報告

世界遺産 聖地 高野山

10月24日(土)~25日(日)に開催された21回目のCBS東西交流会では、 関西リエゾンの井上裕加里さん'08CBS、高橋知英さん'10CBSの素晴ら しい企画発案により、開創1200年という大きな節目
を迎える真言密敦の聖地「高野山」を訪れました。

■1日目(10月24日)
本年度のCBS東西交流会は、大阪難波「スイス ホテル南海犬阪」内「エンプレスルーム」でのラン
チ会から始まりました。石井はるみさん'83CBSの乾杯ご発声により開会し、本格的な中華料理を頂きな
がら、各々自己紹介と近況報告をしました。和やかな ランチ会で、初めてお会いする方とでさえお互いの
距離がぐっと縮まったように感じました。出発の前に幹事さんから美しい装丁の旅のしおりが配布され、
旅への期待が一気に高まりました。旅のしお引こはプ ロが撮影したかと思われるきれいな写真が添えられて いましたが、実際は井上裕加里さんの撮影によるも のと分かり、感嘆の声が起こりました。
ホテルを後にした私たちは、南海電鉄に乗車して 紀伊山地の奥深くに位置する高野山に向かいました。道中、森田育代さん'83CBSに「鶴の箸置き の折り方を教えていただいたり、ガイドブックで予習 したり、車窓から豊かな自然を眺めたりしていると、 1時間半強という乗車時間はあっという聞に過ぎまし た。極楽橋駅でケーブルカーに乗り換えて急な斜面 を一息に上りきると高野山に到着しました。
高野山到着後、その日の宿となる「櫻池院」に ひとまず立ち寄りました。「櫻池院」は、1100年代 に白河天皇第四皇子覚法親王によって作られ、隣接 する武田信玄公の菩提寺「成慶院」も管理する由 緒正しい宿坊です。門をくぐると、手入れの行き届 いた枯山水(重森三鈴作)が私たちを迎えてくれま した。修行僧による案内で、温かい広間でお茶を一 服頂きながら、宿坊内の設備と滞在中のスケジュー ルについて説明がありました。
夕食までの時間帯は自由行動で、近辺を各自散策 しました。高野山のシンボルである「壇上伽藍」 は宿坊から徒歩3分の距離にあり、ナイトツアーの下 見を兼ねて訪れました。「壇上伽藍」金堂御本尊 は、高野山開創以来1200年の歴史で初めて御開帳 されたと知り、この歴史的な瞬間にCBS東西交流会 のメンバーと共に参拝できることに感謝しました。
宿坊に戻った私たちを待っていたのは、客人を心 からもてなすため、修行僧が旬の素材を使い、手間 を借しまず丁寧に作ってくださった精進料理でした。
食事中も修行僧が終始アテンドして、高野山での修 行の悌子や真言宗の言仰についてのお話を聞かせて くださり、混かいおもてなしの心に感じ入りました。
仏教では僧は戒律五戒で殺生が禁じられており、大 乗仏教で肉食も禁止されたため、僧への布施として
野菜や豆類、穀類を工夫して調理したのが精進料理 の始まりと知りました。お料理を作ってくださった方や 食材に感謝し、美昧しく頂きました。
夕食後、修行僧のご案内で「大門」と「壇上伽藍」 のナイトツアーがありました。弘法大師様が高 野山に来られることになった経緯や、明治以前の考 え方であった神仏習合が近年見直されていることな ど、過去から現在に至るまで幅広い知識をご披露い ただきました。案内してくださった僧侶の方は最近ま でサラリーマンをされていたのですが、一念発起して 仏門に入られたそうです。真言宗の僧侶になられた 経緯についてもお話しくださり、会社勤めの身として は、そのような人生もあるのかと興昧深くお聞きしま した。夜になると冷え込みが厳しい高野山ですが、 寒さを忘れていつまでも質問が飛び交いました。こ のナイトツアーは大奸評で、高野山からの帰路や後日談で 「ナイトツアーがよかった」という声を聞きました。

■2日目(10月25曰)

翌朝は鐘の音とともに目覚め、朝の勤行に参加し ました。灯篭の柔らかい明かりの中、読経を聞いて いると、弘法大師様の優しさに包まれるように感じ、 心穏やかなひと時を過ごすことができました。 精進料理の朝食を頂いた後、バスに乗って奥之院 を目指しました。

奥之院では立派な杉の本々の間に 20万基を越す墓碑が並んでいました。伊達政宗公 や武田信玄公、明智光秀公といった歴史上名の知 れた武将の墓碑に出会い、彼らが実在していた証を 目にすることで、今は亡き勇猛果敢な英雄達の息遣 いを感じたように思えました。博識なガイドさんによる 案内は、説明をひとつも聞き逃したくないと思うほど 充実した内容でした。製薬会社やふぐ料理屋、シロ アリ駆除の会社の供養塔もあり、あらゆる生物の命 を尊いとする高野信仰の奥義に関心を持たざるをえ ませんでした。

道中、運よく「生身供」、つまり弘法 大師様へお届けするお食事が「御供所」から運び 出され、嘗試(あじみ)地蔵様に昧見していただく場 面に遭遇しました。弘法大師様はご入定された後の 今も奥之院に生き続けて禅定にお入りになっているた め、毎日6時と10時30分の2回、「御廟」へお食事 を運んでいるのです。「生身供」の列に続き、一礼 してから渡った「御廟橋」の先は聖域で、弘法大師 様が現在も瞑想を続けておられる「御廟」は厳粛か つ荘厳な雰囲気で、正に心が洗われる思いでした。

鳥のさえずり、風、川の流れなどあらゆるところに 弘法大師様の存在を感じた奥之院を後にした私たち は、宿坊に戻り、幹事さんが用意してくださった高野 山名物「笹の葉すし」をランチに頂きました。「笹 の葉すしはサバ、サーモン、エビ、しいたけといっ たネタの押し寿司が笹の葉にくるまれた郷土料理で、 大変美昧でした。 午後からは、再び白由行勣となりました。

高野山 開山以来の守護神であり世界遺産でもある「丹生 都比売神社」に向かうグループや、高野山に残って 総本山「金剛峰寺」を散策するグループなどに分 かれました。私は、宿坊「楼池院」にて特別にアレ ンジして頂いた「阿宇観」(阿宇の仏さまと一体と なって仏の心を感じる)を体験しました。

「阿宇観」 とは真言宗における呼吸法・瞑想法のことです。瞑 想は、仏様と一心同体になるいわゆる「悟り」に通 じるものであるだけでなく、日常生活で抱えたストレス にどう対処するかという問題を解決する糸□になると の話がありました。 最後に瞑想の基本となる呼吸法をご紹介します。

(1)左足を下、右足を上にして胡坐をかくように座る (左右逆や椅子でもよい)。

(2)左手の上に右手を乗せ親指をつけて輪をつくる。

(3)ゆっくり3~7回呼吸をして調息を行う。□で吐ききったら鼻で吸う。

(4)数息観(すそくかん)を行う。1で吐き、2で吸い、 3で吐くを1Oまで続け、1Oまで行ったら1に戻る。目 は半眼、舌は上顎につける。

体験時は(4)を30 分間続けましたが、5~10分でもよいそうです。この 呼吸法をマスターできたら、「月輪観」(心の中に満 月を感じてそれを徐々に犬きくしていく)、更には「阿 字観」へと進んでいくことになります。 * * * 高野山は、ナショナルジオグラフィック社「Best Trip 2015」において日本から唯一選出されるなど、 国内のみならず世界中から注目を集めています。こ の度、実際に高野山を訪れたことで、今後は国内外 の訪問客に自信をもって高野山を勧められますし、日 本人の心の原点に戻る旅ができたことは大変貴重な 経験でした。このような機会を与えてくださった幹事 のお二方にこの場を借りて厚く御礼申しあげます。

(まとめ:ネスレ日本株式会社 出来修子'06CBS)

 

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